取下げと不認定・不認可の違い 【公益認定・一般認可共通】
公益認定申請または一般認可申請したというのに、「取下げ」をしている法人が少なくないようです。
「取下げ」とは、法人がいったん提出した申請書類を自主的に取下げるものであり、不認定や不認可とは、まったく違うものです。
「取下げ」は、公益認定等委員会事務局等からの説得によるものが多いと思われます。
実際に、メチャクチャな申請書類を提出してくる法人も多いようですし、そのような場合は仕方ありません。
しかし、例えば事業に公益性がない事を理由とされて「取下げ」を勧められたらどうしますか?
数値基準であれば、誰でも簡単に判断できますが、事業の公益性などは、どんなにガイドラインの「チェックポイント」を埋めていっても難しい判断が伴うケースが必ずあり、よって、人によってその判断結果が異なる場合が充分ありえると思っています。
内閣府等は、「全国統一の判断基準であるから地域や判断する人によってその結果が異なることはない」と言っているようですし、実際にそのように運営していただきたいものです。
しかし、そううまくいかないケースがあるであろう事は誰でも予想ができます。
実際に、公益認定に関して内閣府の委員7人で意見が割れ、そのことが9月11日付の社団法人日本下水道管路管理業協会に係わる移行認定申請の答申において「少数意見」として記載されています。
そんな判断結果がどうなるかわからないグレーなケースの場合において、もし「取下げ」を勧められたらどうしますか?
同じような事が、税務調査でもあります。
税務判断が本当はグレーなケースなのに、税務調査官に説得されて、修正申告して追加納税してしまったとします。
しかし、その修正申告という行為は、あくまでもその法人の最終判断の上での行為なのであり、後になってやはり問題なかった、となっても一義的にはその法人の責任であり、税務署側に責任はありません。
こんなケースの場合、「納得できないので修正申告はしない。税務署長名で正式に税務更正しても良い」と言うと、充分な証拠書類がなく事実関係が明確でない場合などは「税務更正はできない」となる事もあります。
このように、税務における「修正申告」と「税務更正」が大きく違うように、「取下げ」と「不認定・不認可」も大きく違い、「取下げ」は、あくまでも法人の自主的な行為であり、行政庁の正式な最終的判断が下されていない状態なのです。
「取下げ」に応じる場合は、その意味やメリット・デメリット等を法人として充分に理解し、納得してからにしたいものです。
以上 公益認定コンサルティングの【公益認定.com】 公認会計士・税理士・公益法人コンサルタント 居関 剛一











